スギ花粉症


スギ・ヒノキ以外の春の花粉症

スギ花粉によって様々なアレルギー症状を呈するものをいいます。アレルギー性鼻炎、アレルギー結膜炎などを起こします。昭和39年に初めて報告されました。

症状
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻こすり、目のかゆみ、目こすり、流涙、目の充血などがあります。

検査・診断
春の時期に一致して症状があれば、診断は容易です。確定診断にはスギに対するラスト(RAST)というアレルギー検査、皮内反応(スクラッチ、パッチテスト)、鼻汁中の好酸球の増加などを行います。

治療
抗アレルギー剤(内服:軽度眠気のあるものとあまりないものがあります。鼻内噴霧)、抗ヒスタミン剤(内服:眠気あり)、眼の症状に対しては点眼液(ステロイド点眼液、抗アレルギー点眼液など)、その他鼻炎症状が強い方にはステロイドホルモンの鼻内噴霧などを行います 。
流行する1〜2ヶ月前から抗アレルギー剤などを服用すると予防できます。
いずれにしても完全に治ってしまうことはなかなか難しいので、症状をうまくいろいろな治療で緩和して、生活していくことが大切です。
スギ花粉症は春のみです。この時期はその年の花粉の量などの情報を集めて、外出を考えるなど工夫することでかなり防ぐことができます。
マスク、メガネなどでスギ花粉が直接触れたり吸い込まないように工夫しましょう。外出から帰ったら顔、頚部を洗い、家に入る前にコートなどしっかり手で払いましょう。
干していたシーツ、下着、服などに付かないように家に中に干すのも大切です。

注意すること
小児ではかぜを合併していることが多いので、かぜの治療もきちんとしておきましょう。
★スギ花粉関連健康食品「パピラ」のアナフィラキシーの報告があります。気をつけて下さい。「パピラ」はスギ花粉をカプセルに詰めたものですが、減感作療法のつもりかもしれませんが、健康食品が安全で健康のためになるという考え方は非常に危険です。

※臨床的擬陽性
 実際には症状を誘発しないアレルゲンに対しても特異的IgE抗体検査陽性となることがあり、これを特異的IgE抗体が存在することを示す検査結果の陽性判定と区別して「臨床的疑陽性」と表現しています。
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