反復性耳下腺炎


反復性耳下腺炎とは
耳の下の唾液腺の耳下腺がはれて痛がりますがおたふくかぜとは違います。
一般的には片方の耳下腺だけがはれますが、両側のこともあり、片方ずつはれることもあります。数週間から数年おきに繰り返しはれます。回数は一定してません。発熱は出ないことがほとんどですが、熱が出ると書いている教科書もあります。はれは2〜3日でひいてきます。痛みはそれほど強くありません。最初がはれとしては一番強いようです。他の唾液腺ははれることはありません。
耳下腺がはれる病気としてはおたふくかぜがもっとも多いのですが、2番目にこれが多く、はじめの頃の片方のみの耳下腺がはれた場合にはおたふくかぜと区別ができないことが往々にしてあります。
この場合、先に述べたことを考えあわせて診断します。

原因
何らかの原因で唾液の流れる管が広がってるとか、アレルギー、感染が関与していると推定されています。

治療
痛みなどを抑える薬を使うことがありますが、特別な治療はありません。化膿性耳下腺炎との混在が疑われることがあり、この場合抗生物質を使用することがあります。
私はほとんど抗生物質を使用しません。抗生物質を使用しなくてもすぐに治ることがほとんどです。
学童期〜思春期頃までに自然に治癒します。きわめてまれに成人まで残り、慢性耳下腺炎になることがあります。

家庭での注意
食品は酸っぱいものや、固いもの、塩辛いものは避けます。
繰り返さないために逆にガムやレモンなど酸っぱいものを取らせて、唾液分泌を促す方法も考えられています。
口の中を清潔に保っておくことも大切です。
入浴はかまいません。

※耳下腺開口部細菌検査の結果は Streptococcus vividance, Neisseria のような口腔内常在菌がほとんどです。

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