シャガール


 シャガールは幻想的であるとの評を嫌っていたということでした。僕にとっては妙な絵という印象しかありませんでした。特にエッチング、メゾチントなど「魂の表現」と思われるのですが、ユダヤ教の背景に対して、門外漢の僕にとっては、アレルギーでもあるのか、かなりの数の作品が展示されていましたが、本当に好きだ、欲しいというものは一点もなかったのです。
これは少なからずショックなことでした。
多くの人々がシャガールとその作品を愛し、高値で取り引きされているところを見ると、僕の目は節穴なのでしょうか。


特別展『シャガール』 in 岡山県立美術館のご案内

平成14年7月19日(金)〜8月18日(日)
※月曜日休館 月曜が休日の場合はその翌日
 

 マルク・シャガールは(1887〜1985)は、白ロシア(現在のベラルーシ共和国)のヴィテブスクに、ユダヤ人一家の長男として生まれ、南フランスのサン・ポールヴァンスの自宅で没しました。ほぼ一世紀にわたる彼の生涯は、第一次世界大戦、ロシア革命、第二次世界大戦という20世紀の激動の時代に重なっています。ナチスによるユダヤ人迫害をはじめ、悲惨な現実を体験しながらも、少年時代の原風景とも言える故郷の街並みや人々、青年期を過ごしたパリの風物などを、奔放な想像力と華麗な色彩で、自分自身の夢と幻想を織り交ぜながら詩情豊かに描き続けました。彼の芸術の根底には、宗教や国家、民族や人種の対立や争いを超えた、普遍的で変わらない「愛」への信頼が横たわっているといわれます。多くの人々が彼の作品に魅了されるのはそれゆえではないでしょうか。この展覧会はモスクワのトレチャコフ美術館の全面的な協力を得て、「ユダヤ劇場」の大作壁画7点を含む同館の所蔵する作品を中心に、ニース国立シャガール美術館など内外から出品される油彩、テンペラ約50点、それにグアッシュ、版画をあわせ、約110点の作品が展示されます。これにより、シャガールの世界を、彼の芸術の背景をなしている「ロシア的なもの」に焦点をあてながらも「宗教」や「ファンタジー」といったテーマも交えて紹介します。
(岡山県立美術館シャガール展パンフより)
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